京都伝統産業工芸会とは

京都伝統産業工芸会は、京都の伝統産業界の有志で構成された団体です。異業種交流団体の先駆けとして高く評価され、伝統産業界の振興と発展、消費者の伝統産業への正しい認識を拡げることを目的に様々な活動を行っています。

昔から引き継がれてきた伝統工芸品の本質は、「長く使えて丈夫」なのはもちろん、たとえ傷んでしまっても、それを修繕して使い続けることができる「つくり方」にあります。

キモノを例に挙げるなら、落とすことのできないシミに対して、シミ汚れの部分に友禅染の技法で模様を足したり、金彩加工や刺繍でシミ汚れを隠したりする技術、キモノの寸法を変えるには、すべてを解いて反物に戻して汚れを落とし、改めて手で縫い直してキモノを生まれ変わらせる和裁の技術など、様々な技術を合わせることで、古いキモノが甦ります。こうした連携は、職人の層が厚く、長い歴史の中で引き継がれてきた業が残る京都だからこそできる活動です。

ひとつのものを長い間使い続けるための技術は、何世代にもわたり、モノに込められた想いを伝える技術でもあります。

モノが溢れる現代、古いモノは捨てて新しいモノを買うという感覚の中で、本当にいいモノを長く使い続ける価値を理解する人を増やすことを目的に、伝統産業の持つ本質的な魅力を伝える活動をしています。

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